試合開始10分前にスタジアム到着。
そして少々驚いたことが‥
芝生が冬枯れして茶色くなっているのだ。
考えてみると、実はこの冬枯れした芝、昔は当たり前の光景だった。
私が覚えている限り、日本の主要なスタジアムでは92年国立が初めて冬枯れしない芝に切り替えたが、それ以前は常緑のスタジアムは皆無だった。
今でこそ国内の主要スタジアムはほぼすべて常緑だが、日本サッカーがプロ化しなかったら、もしかして未だに日本のスタジアムのほとんどは芝は冬枯れしていたのかもしれない。
こんな意外なところで、Jリーグの恩恵をしみじみと感じてしまった。
試合は1−1のドローで終了。
第一戦が3−0でアルテが勝利したため、勝負の行方は試合前から9割方決してしまっていたが、地元での今季最終戦を勝利で飾りたいアルテと、3点のビハインドを跳ね返そうとする三洋洲本。
ピッチが悪かったこともあり正直試合のレベルはあまり高くなかったが両者とも必死さが伝わる試合だった。
アルテは第一戦の3点の貯金を守り切り、何とか土壇場でJFL残留を果たした。
逆に関西リーグ・地域決勝共に旋風を起こした三洋電機洲本は、序盤早々に1点を取り、前半やや押し気味にゲームを進めていたが最後で力尽きてしまった。
それにしても、アルテ高崎の試合終盤の戦い方には少々驚いた。
この残留を決める試合で、全くといって良いほど時間稼ぎをしなかった。
試合後の監督・選手のインタビューを聞いてその理由を知ったのだが、アルテは今季、特に後半戦は全く浜川では勝てていなかったらしい。今季最後となるこの試合は是非勝って残留を果たしたかったらしい。
こういった積極的な姿勢が、逆に1点先制されても受けに回らずに凌ぎきったことに繋がったのだろう。
冬枯れの茶色い芝で繰り広げた、両チームの今季ラストゲームでの健闘を称えたい。